東京から新幹線で2時間。新潟県のほぼ中央に位置し、その古都をしのばせる落ち着いた風情や豊かな自然から、北陸の小京都と呼ばれる加茂市。加茂といえば桐箪笥と言われるほど有名な加茂桐箪笥は約220年前、江戸時代・天明年間頃に指物師によって作られたのが始まりとされ、現在加茂の桐箪笥の生産量は全国の約7割のシェアを占める日本一の生産地です。一方、加茂建具の歴史も古く、江戸末期の文政年間にはすでに建具の産地としてその名が広く知られていました。
KAMO traditional WOOD Japan プロジェクトは、国の支援を得て2005年から加茂商工会議所が事業主体となり、製造メーカーと共に加茂の伝統技術に新しい魅力を吹き込むことに挑戦している事業です。きめの細かい手作業による本物だからこその存在感に加え、日本のトップデザイナー岩倉榮利の洗練されたデザインによって生まれたプロダクトの数々。世界中の人々に知ってもらいたい日本が誇る文化の集大成です。それらはどんなライフスタイルの住空間にも自然に溶け込み、暮らしの中に安らぎと潤いを与えてくれることでしょう。
加茂の桐箪笥は他の産業と違い、原木を製材するところから一貫作業で行うため、材料選定が容易である事が特徴です。伐採後、約3年間の天然乾燥を行います。これにより【渋抜き】がされ、材料や製品に変色や狂いが生じなくなります。
各部材は経験を積んだ職人が、木目の合わせと材の色味などに気を配りながら同質の材を選び分け、適材適所に使用され組み合わせていきます。
加茂の桐箪笥は「木釘」を打ち込む独特な伝統技法によって堅牢に組み立てられます。引き出しや扉はかんなで調整しながら隙間が無いよう気密性を高め、本体に入れ込みます。
木地を調整した後、【うづくりかけ】を行い、柾目を立てます。その上に「砥の粉」と「夜叉の実」の混合液をんん土か刷毛塗りします。自然乾燥させたあと木目に沿って、ロウを均一にかけて磨きます。
桐箪笥の表情は金具のデザインで大きく変わります。ベテランの職人の手で慎重に引手金具、蝶番、錠前が取り付けられて箪笥が完成します。
桐箪笥という伝統的な収納家具の優れた技法を、現代の家具に置き換え生き続けるというコンセプトが高く評価され、加茂商工会議所は公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2006年グッドデザイン賞」(Gマーク)において「KAMO traditional WOOD Japan」ブランドとして日本商工会議所会頭賞を受賞しました。
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